neribei.com は、東京都港区芝公園に位置する文化庁登録の有形文化財、
【廣度院表門及び練塀】の情報を発信するポータルサイトです。

登録有形文化財(建造物)

廣度院表門及び練塀

廣度院表門及び練塀は、構造そのものを同じ場所で維持してきたことで現在に至り、江戸時代の大門通・御成道に渡る様相を往時のまま残す唯一の存在です。増上寺の境内の歴史、機能、意匠、景観、メッセージを、このささやかな塀は伝承し続けています。

  • 登録番号
    13 - 0043
  • 時代
    江戸時代(19世紀初期)
  • 構造及び形式等
    木造一間一戸薬医門,瓦葺,柱間 2.8m,高さ 4.6m,練塀総延長 41.6m 附属
  • 登録日
    1998.12.11(平成10年)
  • 登録基準
    再現することが容易でないもの
  • 所在地
    東京都港区芝公園 1-8-16
廣度院表門(こうどいんひょうもん)

大門通りの南側に面し、増上寺境内の参道に沿って正面となります。薬医門形式の木造で、屋根は切妻造り・本瓦葺き、虹梁や木鼻の彫刻絵様の特徴から、建築年代は江戸時代後期と推定されます。

練塀(ねりべい)

廣度院練塀は、江戸時代、大門左右から三解脱門左右に至るまでの長い参道、増上寺境内各所に多用されていた練塀で、現存する唯一の内部構造までを確認できる存在となっています。

練塀の歴史

練塀は防壁として、徳川家菩提寺の意匠として、景観として、境内伽藍の大きな部分を占めていました。浮世絵や、江戸名所図会などにも描かれ、江戸の人々を見守り、親しまれてきました。

明治34年の地図です。江戸時代からの練塀の様子が分かります。増上寺の境内、山内様々な場所に練塀が存在していました。

芝増上寺山内 常照院所蔵 -

明治34年の地図です。江戸時代からの練塀の様子が分かります。増上寺の境内、山内様々な場所に練塀が存在していました。

芝増上寺山内 常照院所蔵 -

Structure of the Neribei

練塀の内部構造


Repair Work in 2023

練塀改修・修繕作業レポート

工事日程、日々の修繕作業状況をお知らせします。

左が屋根下の防水層、右がその下の土面になります。上部から水が染みる要素がありません。

土面が出てきて人が乗っても、全くびくともせず崩れません。

落ち窪んだりしておらず、複数人乗ってもびくともしません。

壁面の瓦は、江戸時代から行われているように、造り直す際にもう一度壁面に戻します。職人さんがナンバリングしている姿です。

内部の欠け瓦の層が流線型に壁面の瓦に向かい配置されていました。

これに沿い内部の瓦が配置されることが、内部の水分を排出する調節機能となっています。

『江戸城造営関係資料集』にある図版や、構造・構成との整合性や特長を確認頂いています。このあとに始まる練塀の構築にも反映します。適切な保全をお願いしており、皆様に公開しながら、皆様とご一緒に練塀の出来上がりまで、見届けたいと思います。

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